この春、コンペ再開の動き!
嬉しいことに、全国的に新型コロナ感染者数の減少が見られるようになってきました。2月中旬から、医療関係者へのワクチン接種が始められるとのニュースも、いよいよ収束への動きが始まってきたと期待を抱かせます。
昨年末に世界で最も早くワクチン接種を開始した英国では、順調に接種が進められており、医療関係、高齢者への1回目の接種はほぼ完了。ロンドンに住むアデールも2月中旬に1回目の接種の順番が回ってきたようです。ワクチンの効果も90%を超えるような有効性が証明されているとのことで、世界的に接種が進められることで集団免疫の効果も相乗的に高まっていくのではないでしょうか。
ワクチンによる効果は春から夏にかけて徐々に公開されると思いますが、まずは日本国内の状況の改善。自粛生活による国民の努力により第3波が収まり、重症病床の割合が改善されることで、10都府県に発令されている緊急事態宣言が早期に解除されることを祈るものです。
ちょうど1年前、得体の知れないウィルスの恐怖でJBDF主催の「スーパージャパンカップ」が大会2日前に急遽中止の決定がなされました。あれから1年が経ち、ウィルスの正体や特性が研究されてきた結果、「With コロナ」という考え方が私たちの生活の中に定着してきた感があります。過剰に恐れるのではなく、きちんとした感染予防を徹しつつ必要な経済活動、文化活動などで世の中を動かしていかなければなりません。
今年は2月下旬、日本武道館での「JDC全日本」、3月の「JBDFスーパージャパンカップ」「JCFユニバーサルグランプリ」など、早春の競技会は開催の方向で準備が進められています。従来通りの規模や賑わいで開催するのはまだ無理だとしても、まずは復活への足掛かりとして、そして新たなダンス競技会のあり様の模索として、開催への動きはとても意義深いものだろうと思います。
すでにワクチン接種が先行している国々ですが、まだまだ予断を許さない状況です。ワクチン接種が進んでいる英国にしても、私が昨年末に渡英した際には、日本人に対して入国制限も入国後の行動制限も全くなかったのですが、1月18日以降は、英国入国時に陰性証明の提出が義務付けられ、提出できない場合は500ポンド(約7万円)の罰金。そして全ての入国者に10日間の自己隔離が義務付けられており、年末よりも厳しい措置が取られている状況です。
その英国のメジャーな大会は1月の「UK選手権」、5月「全英選手権」、10月「ロンドン・インターナショナル選手権」ですが、昨年のUK選手権が開催されて以降、全ての大会が開催できず、今年のUK選手権も中止が決定。そして全英選手権も5月末から8月末に延期が決まりました。これはワクチン効果を期待しての延期決定であろうと思いますが、この半年で世界のダンサーがブラックプールに集まれる環境が整うかは、何とも予想が難しいところです。
今年10月の「ロンドンインター」、来年1月の「UK選手権」は、すでに開催日程が決まっています。しかし、英国だけでなく世界の国々の出入国のルールがワクチン効果によりどれだけ緩和されるのか、渡航の自由がどれだけ許されるのかにかかっています。まずはこの夏の「東京オリンピック・パラリンピック」の開催の可否が今後の渡航条件の基準になるのではないでしょうか。
ワクチン効果も大いに期待したいと思いますが、最近のニュースでは、コロナウィルスの増殖を100%阻止するアミノ酸(5-ALA)が見つかったとする研究結果の発表や、治療薬の開発につながる動きも見られるようになりました。医療現場の皆さんへの感謝とともに、医学の進歩を担う研究者の皆さんには本当に頭が下がる思いです。
状況次第ではありますが、国内ではこの2月・3月はビッグイベント開催の準備が進められています。これまで踊る場を失っていた選手の皆さん! 踊れる喜びを身体一杯に表し、フロア狭しとエネルギー全開で光り輝いてください! 選手の応援に会場に足を運んでくださる皆様も、喜びに溢れて踊る選手に大きな拍手をお送りいただき、選手、観客が一体となったダンス競技会の素晴らしさを存分に楽しんでいただきたいと思います。