ダンスビュウ2024年8月号 映像レッスン(特別付録DVD収録)のご紹介
まもなく発売となるダンスビュウ2024年8月号(6月27日[木]発売)で、特別付録DVDに収録している映像レッスンは、元統一全日本ラテンチャンピオンの金光進陪先生が講師を務めます。金光進陪先生の映像レッスンは、2023年5月号の「マニアックラテンメカニズム講座 アクションとムーブメントの違い」」以来、5回目の出演となります。
前回のルンバに続くマニアックラテンメカニズムシリーズの第2弾で、今回は「サンバ」をお届けします。バウンスアクションとメレンゲアクションのテクニックとメカニズムを明かし、ベーシックの踊り方を掘り下げてレクチャーします。
今月のDVDは、金光進陪先生の「マニアックラテンメカニズムシリーズ」の第2弾、「サンバのリズムを極める!」です。サンバのルーツの講義から始まって、バウンスアクションやメレンゲアクションのメカニズムの解説、バウンスのリズムの取り方とボルタにおける身体の使い方の実演、ボタフォゴのおけるコネクションの作り方について、みっちりと講義しています。
前回のルンバ編と同様に、情報量の多さと解像度の高さが特徴です。収録時間は約40分ですが、70分位のレッスンを受けた感覚です。たぶん、学ぶ側(観る側)が話の内容についていくのが精一杯というのが、実際のところではないでしょうか。
具体時な身体の使い方のメカニズムやリズムの取り方については、DVDをよく御覧ください。バウンスアクションは、音楽のどのパートで上がり、どこで下がるのか、クリスクロスボルタは、なぜやりづらいのか、など、大半の方にとって“えっ、そうだったのか”という驚きをもたらすでしょう。
筆者は長年、漠然と信じてきた固定観念(一般に流通している考え)を砕かれました。
筆者が個人的に興味深く観たのは、冒頭で展開されるサンバのルーツの話です。要約するとサンバは、リオデジャネイロのカーニバルで踊られていた踊りがベースになっている。通りの真ん中をダンサーたちが、左右の観客にアピールするように練り歩くことが特徴で、それが現代のサンバのステップにも受け継がれている、という解説です。
解説中“練り歩く”と金光先生が語りますが、確かにそうですよね。筆者は初めてサンバを習った頃から「ボタフォゴ」とか「サンバロックス」は、不思議ステップだなと思っていました。手をくぐって入れ替わり、あっちへ向いたり、こっちを向いたり。外を向いて斜めに進み、翻って内を向いて面したり。右から左へ、うねるように進んでいく。他のラテン種目にない、一風変わった動きだなと。でもカーニバルがサンバの起源であれば、“なるほど”と合点がいきます。ダンサーは“私を見て”と言わんばかりに、自分の踊りをアピールする。風景(観客)を舐めるような動線、肉体の躍動がサンバの魅力なのだな、とあたらためて思った次第です。
ダンスの種目のルーツの話は、レッスンの折に多少聞くことはありますが、このようにまとまった講義を聞き、踊りの背景を知ると、俄然踊る気が出てきませんか。
筆者が言うまでもありませんが、サンバ以外の種目、例えばルンバやパソドブレ、あるいはタンゴなど、世界各地で生まれた踊りが発展して今の社交ダンスにつながっているのでしょう。遡ってみていくと、種目の特徴やステップの意味が見えてきて、何より全体として踊りのイメージが膨らむことでしょう。
スポーツとして踊るのも楽しいですが、より味わい深いダンスを踊るためにも、このような背景を知っておくことは大事かな、と思った次第です。
■月刊ダンスビュウ2024年8月号 映像レッスン(特別付録DVD収録)のご紹介
https://youtu.be/pxyVaubRqqs
(文・ダンスビュウDVD制作担当)