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ダンスビュウ2023年2月号 特別付録DVDのご紹介

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まもなく発売となるダンスビュウ2023年2月号(12/27発売)で、特別付録DVDに収録のレッスンを務める講師は、元統一全日本ボールルームファイナリストである臼井一史・臼井 恵先生です。臼井組の本誌DVDレッスンは4回目となります。今回はワルツのベーシック~ポピュラーなステップを用い、パワフルな踊りをするためのテクニックと身体の作り方を解説します。

今月のDVDは、臼井一史・臼井 恵先生の「パワフルの正体」です。タイトルから推測がつくと思いますが、競技選手を対象に“勝つため”のアドバイスも盛り込んだレッスンです。踊りがパワフルに見えることが、競技者としても必要条件として設定し、3つの視点から「パワフルな踊り」の内容を解説しています。

パワフルということは、単に筋力の強さや、動きの大きさだけに依存するものではなく、関節を使ったしなやかな動きや、体重移動の正確さ、個々のステップやポジション変化に対応したボディラインの美しさによって裏付けられものであり、踊り手は、それを創るものである、という見解を前提に解説は進みます。

ステップとしてはナチュラルターンやフォーラウェイからのフィガーなど頻繁に使われるものを題材にしています。特徴的なのは、ご自身が歩まれてきた道のりの中で学びとったことが、印象に残るエピソードとして添えられていること。例えば、テーマ1の後半、PPからの体重移動の解説の場面がそれ。臼井先生が師事されたアンドリュー・シンキンソン氏から、「PPから進むときは、必ず後ろ足を前足に寄せて終える」ことを教わったという経験談が披露されています。つまり、何気ない一歩を疎かにせず、足から足への体重移動をきちんと終える、細部を蔑ろにしてはいけない、という意味だと推測しますが、こういう経験談を伴った教えこそが、学ぶものを励ます力になると思います。いつかこのエピソードが誰かの心に留まり、メッセージをくみ取った若いダンサーが、やがてファイナリストへ進む過程の中で、自らを勇気づけていくのだろう、と推測します。

また個人的な感想を記すと、バウンスフォーラウェイの部分を大変興味深く拝見しました。一般の愛好家にとってバウンスフォーラウェイは、何気に進んで、一回弾んで抜けていくフィガーだと思います。筆者も含め大方の人は、進むこと以外は、たぶん何も意識していないのではないでしょうか?レッスンでは「特殊なステップ」と前置きしたうえで、フォーラウェイ~バウンス~クローズへ繋がるポジション変化と男女のサイドの使い方が解説されています。一本調子ではなく、左右の使い方で相手を適切なポジションに導くという内容ですが(詳細はDVD参照)、いつも行っているフィガーの中に、こういう微妙な身体の操作があるのだと、あらためて発見することの面白さを体験させてくれます。

編集作業を終え、しばらくすると、今回のレッスンは、雑誌の付録として不特定多数の方々に提供するよりも、プロやアマの競技選手が集まる講習会の中で、語られてこそ活かされ、より本領を発揮する内容だったかな、と思いました。しかし一方で、こういう深いメッセージを含んだ1時間近いレッスンが、書店の片隅の商業誌の付録として供給されることは、たいへん希少です。見る人の経験値や発達段階(?)によって、また現時点だけではなく、将来のどこかにおいても、いろいろな面白さを発見できるDVDレッスンだと思います。「パワフルの正体」をぜひご覧ください。

■2023年2月号特別付録DVD内容のご紹介

(文・ダンスビュウDVD制作担当)

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