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ダンスビュウ2023年1月号 特別付録DVDのご紹介

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まもなく発売となるダンスビュウ2023年1月号(11/26発売)で、特別付録DVDに収録のレッスンを務める講師は、統一全日本ボールルームファイナリストであるShao Shuai(ショウスイ)・田中彩恵組先生です。ショウスイ・田中組の本誌DVDレッスンは初登場となります。“挟む”ことをテーマに、魅せるダンスの技法を解説します。常識を破る発想と才気煥発(さいきかんぱつ)の実技をじっくりとご覧ください。

今回のDVDは、Shao Shuai(ショウスイ)先生・田中彩恵先生が初めて登場します。国内の競技会を引退され、数ヶ月後の出演でしたが、得意なタンゴの技術の一端を解説してもらいました。筆者の印象ですが、競技会で戦うとき、非常に積極的な、闘志満々のダンスという感じをもっていました。しかし不思議なことに、激しい動きや派手なアクションをしても全く姿勢が崩れないし、互いの身体が外れない。どうしてなのか、という疑問を抱いておりましたが、このDVDを担当させていただき、謎の一端が解けた気がしました。

レッスンでは技術的なテーマを「挟む」というキーワードで提案されています。左と右、上と下から相手を含んだ空間を挟むということですが、動くときも終始「挟む」エネルギーが働いているからこそ、激しく動いても外れないのでしょう。詳しくは、様々なステップを使って“挟む力”の仕組みを解説されていますので、映像をご覧いただければと思います。

以下は編集後記になりますが、会場でデモンストレーションの撮影時、チェックアクションによって空気を切る音が伝わってきたのには驚きました。耳ではっきり聞こえるわけではないのですが、可聴領域の外で明らかに「シャー」と空気を切り裂く振動が伝わってくる。いったい、なんでしょう。思い出したのは、地方にある伝承の「カマイタチ」(鎌鼬)という自然現象。旋風で瞬時に皮膚が裂ける様子のことで、出血もなく、痛みもないが、気が付くと皮膚に亀裂が入っている。筆者も子供のころ、冬の境内に吹く突風と共に何度か体験し、その怪異に慄いた記憶があります。チェックが起こす空気のキレを感じ、これがShao Shuai組のカマイタチか、と。不意に数十年前の古い記憶が蘇り、不思議な感覚をもちました。

そして動線を開くレーザービームも凄い。これから進もうとする方向に、光の帯が出来、その帯のトンネルを特急が進んで行く。野球で言えば、ライトの奥の位置から三塁へ向かう走者を刺す、イチロー選手の返球のよう。飛びながら(?)進むレーザービームの如きプロムナードは、最後のスペシャルデモンストレーションの映像で、体感していただければと思います。

また解説には、独特の比喩・言葉が含まれています。「発動」など武術的な語彙もあり、エネルギーを出していくときの気の力と身体の向きを説明されています。タンゴのレッスンとしては、珍しく上半身の動きを取り上げていて、下半身の解説が多い一般のタンゴレッスンとは異なる知見を披露されていることも興味深いです。通説とは一線を画した異説、独自の技法の裏に、中国でダンスを学び(Shao先生)、若くして来日し、道を拓いてきた男の自負を感じました。

国内最後の試合(ユニバーサルグランプリ)で、チャンピオンの座を射した王者、Shao Shuai・田中彩恵組。彼らの贈る、“才気煥発!”のタンゴをじっくりと御覧ください。

■2023年1月号特別付録DVD内容のご紹介

(文・ダンスビュウDVD制作担当)

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