ダンスビュウ2022年12月号 特別付録DVDのご紹介
間もなく発売となるダンスビュウ2022年12月号(10/27発売)で、特別付録DVDに収録のレッスンを務める講師は、統一全日本ボールルームファイナリストである福田裕一・エリザベス グレイ先生です。福田・エリザベス組の本誌DVDレッスンは2022年9月号(おしゃれアレンジin Tango)以来3回目の登場となり、スローのポピュラーな2つのルーティンと、それぞれをアレンジしたグループを紹介します。
今月のDVDは、福田裕一&エリザベス・グレイ先生の「おしゃれアレンジin Slowfoxtrot」です。昨年2021年のワルツ、今年9月号(7月27日発売)のタンゴに続き、おしゃれアレンジシリーズの3作目です。構成は前作のタンゴと同じく、ポピュラーな2つのルーティンをアレンジの元のフィガーとして提示し、それをアレンジした2つグループを紹介するという形式です。
今回のアレンジ元となるフィガーは、「スリーファーラウェイ」と「リバースウェーブ・バックフェザー」。このふたつをアレンジしたクループを紹介し、アレンジの方法、見せ方のポイントをひとつひとつ丁寧に解説されています。上級者にとってのポピュラーな2つのステップをより発展させ、アレンジを加えたグループを紹介するもので、現在競技会に出ている方が、ぜひ使ってみたいフィガーが多数収録されています。
アレンジしたグループの内容、個々のステップのテクニックの解説はDVDをご覧いただくとして、筆者が個人的に注目したのは、ポピュラーグループ1のスリーファーラウェイラウェイにおけるセカンドファーラウェイのポジション(カウンターフォーラウェイポジション=CPP)の練習法です。CPPを身体で覚える練習法として、ウイスクと逆ウイスクを繰り返すエクササイズを紹介されています。逆ウイスクとは、男性が左へ行くとき、右足を後ろに交差して右を向く動きのことですが、これがすなわちCPPになるという解説です。
なるほど、これは面白い方法です。ワルツの動きの基礎練習として、スウィングを繰り返して四角を描くボックス練習があると思いますが、ウイスクと逆ウイスクを繰り返す方法は、今回のDVDで初めて知りました。
そこで筆者は実際にウイスクと逆ウイスクやってみました。すると、逆ウイスクのとき違和感を覚えました。上体を保ったまま、右足寄せて後ろへ交差する動きは、慣れていないせいか、ウイスクに比べて微妙にやりづらく感じるのです。ウイスクはスムーズで、逆ウイスクは、少しやりづらい。でも、この違和感がCPPをマスターする上の訓練だと思って、毎日3分位やっていると、上半身と下半身が分離し、足を寄せるとき下半身がスライドし身体が左サイドの軸へ向かって絞られていく感覚がありました(感覚は人それぞれだと思います)。
そこで気づいたのが、この右足を後ろへ交差する動きは、サイドロックやレフトウイスクの足型に共通しているということ。もちろん、これらのステップはCPPとは異なると思いますが、他のステップの動作感覚を養う上でも、逆ウイスクの練習は大切だと思った次第です。
おしゃれアレンジという本来のテーマとは、違う部分について書きました。繰り返し見ることで、それぞれの関心に沿っていろいろな発見があると思います。
■2022年12月号特別付録DVD内容のご紹介
(文・ダンスビュウDVD制作担当)