ダンスビュウ2022年11月号 特別付録DVDのご紹介
間もなく発売となるダンスビュウ2022年11月号(9/27発売)で、特別付録DVDに収録のレッスンを務める講師は、本誌レッスンDVDに初出演となるJBDFスタンダードファイナリストの結城智史・増田千晴先生です。テーマは「スウィングのトリセツ」をコンセプトに、スウィングの機能を明らかにしながら、ワルツとスローのポピュラーなステップを解説します。
今月のDVDの講師は結城智史・増田千晴先生です。本誌DVDには初めて出演します。「スウィング」をテーマに、ワルツとスローフォックストロットの主なフィガーを解説していただきました。
結城先生が冒頭の挨拶で述べられていますが、「スウィングとは」とあらためて問われると、はっきりと回答が見つからないのではないでしょうか。今回のレッスンでは、スウィングのエネルギーがどのような機能をもち、それが実際のステップの中でどのように働くか、またスウィングの量の大小によって、その役割がどう変化し、踊る種目の特性にどのように反映するかを解説されています。
詳細はDVDの実演をご覧いただきたいのですが、個々の動作を掘り下げていくときの結城先生の解説から、学究的な雰囲気と同時に熱量が伝わってきます。
ところで、筆者が個人的に関心を持ったのは、先生冒頭のテーマ解説の中で述べられている「身体のどこを振るか」という部分です。どこを振るか、と言われれば、脚とか腰とか、体幹とか諸説あると思いますが、今回のレッスンでは、“脇の下からくるぶし”までの体側を振ると解説されています。脚と腰とか、特定のブロックではなく、身体の際に沿った長いラインを意識せよ、ということでしょう。
さてさて、DVDを編集したあと、長いラインを振るとどうなるか、実際のダンスで実験してみました。たしかに、長い体側をイメージしてスウィングすると、“抜け”が良くなる感じがありました。“抜け”とは、通り道が開いてすっと前進できる感覚です。
逆に後退するとき体側を振ると、前進する相手(女性)を通しやすくなる感覚がある。例えば、PPからオープンナチュラル~ランニングフィニッシュのとき、体側を振っていくと力を使って足で移動している感じが少ない。前進が左の体側、後退が右の体側ですが、斜めに抜けていく感覚があって、1・2・3~1・2・3と大きく揺らいで進んで行く。全体として、とてもスムーズなんですね。同時にリードが普段より早く伝わる(相手がすぐ反応してくれる)感覚もありました。これは筆者の個人的な実験とその感想です。
体側を振るときの感覚は、人によって異なるかもしれませんが、いくつかステップを使って試してみると、“あぁ、なるほど”と実感できるかもしれません。
「スウィングのトリセツ」は、思わぬ感覚の発見でもありました。
■2022年11月号特別付録DVD内容のご紹介
(文・ダンスビュウDVD制作担当)