ダンスビュウ2022年8月号 特別付録DVDのご紹介
間もなく発売となるダンスビュウ2022年8月号(6/27発売)で、特別付録DVDに収録のレッスンを務める講師は、JBDF全日本選手権スタンダードのファイナリストである金野哲也・井之口香織組です。金野・井之口組は本誌DVDに初登場となり、「シンプル・イズ・ビューティー」をコンセプトに、スローを美しく踊るための身体の使い方をレッスンします。
レッスンの主旨は、基本的なことを大切に、美しく踊りましょう、ということです。冒頭の「シンプル」というのは、もちろん「簡単な」という意味ではなく、余計な飾りを排した、機能的な動きから生じる美しさ、という意味で用いています。
スローフォックストロットというダンスに私たちが魅せられるのは、途切れない動きから音楽が伝わってくるから。また実際に踊ったとき“上手く踊れたな”と思うのは(人それぞれであっても)、お互いの間で滑らかな動きを共有し、体感できたときでしょう。
金野組のダンスから伝わってくるのは、長いムーブメントから繰り出される、流れるような美しさ。DVDではモデルルーティンのデモンストレーションを3回入れてありますが、会場に流れる音楽を感じながら、思わず、一緒に曲をハミングしたくなるような風を感じました。
さてDVDのレッスンでは、優美なムーブメントの秘密の一つとして「体重移動」に焦点をあて、ポピュラーなステップを解説しています。個々のステップ解説に、共通している主旨は、十分な体重移動を行ってから、次の動作に入るということ。逆に中途半端な体勢から、次の動作を始めてしまうと、ポジションが崩れ、きれいに見えない、ということ(もちろん、それぞれステップに応じた細かいテクニックは、多々あるのでしょうが、スローを踊る上で大切な身体運用の方法に焦点を絞ってレッスンが展開していきます)。
「体重移動」と、言葉にすると簡単に聞こえますが、我が身に当てはめてみると、実際にきちんとできているかどうかは、疑わしいのではないでしょうか。例えば筆者の場合だと、最初のフェザーステップでアウトサイドに進む場面、あるいは女性のヒールターンを促す場面(リバースターンやテレマーク)で、前進する一歩目に乗り切るまえに、回転を急いでしまう、ということが頻繁にあり、それを自覚するまでに、相当の年月を費やしました。
ダンスを学ぶ上で大切なのは、個々の技術の土台になる、身体の使い方と考え方でしょう。「シンプル・イズ・ビューティー」をご覧になって、それぞれの経験を振り返れば、何か思い当たることがあるはずです。
また、今回は裏メニューとして、試合の前に集中力を高める儀式(ルーティン)と、セグエ選手権のイントロを組み合わせた演技も収録しています。セグエで披露した、ジェームズポンドを彷彿させるカッコよさは、2022年6月19日におこなわれた日本インターの決勝につながっていくのです。ぜひご覧ください。
下記の「ダンスビュウYouTubeチャンネル」では、DVD収録映像を少しだけ公開しています。全編のレッスン内容については、2022年6月27日(月)発売のダンスビュウ8月号でお楽しみください。
■2022年8月号特別付録DVD内容のご紹介
(文・ダンスビュウDVD制作担当)