※本記事は月刊ダンスビュウ2024年3月号（1/26発売）の80頁に掲載しています。

本誌付録DVDで3回にわたりヘアースタイル指南をしてくれた竹田昌史（まさふみ）・諒子先生（Flow Dance Company経営）が、奈良県の愛好家や 競技選手に長年親しまれてきた「ダンスホール大御門（おおみかど）」の経営を引き継ぎ、2024年1月4日にリニューアルオープン。チャンネル登録数2万人を超えるユーチューバーでもある竹田組がプロデュースする練習場とあって、地元から大きな期待がかけられている。

ダンスフロア面積が160㎡、フロア外にもゆったりとした談話スペースがあり、壁2面には窓、高い天井と贅沢な空間をもつ大御門の創業は平成23年。「アマチュアの有志10名がゴルフガーデン大御門の施設内にあるこのスペースを練習場として借り受け、地元のダンサーにも利用してもらえるようにしたのが始まりと聞いています」とホールの創業について話してくれた竹田先生は、「私たちも利用者で、8年ほど前からこのホールで練習するようになり、ユーチューブで発信する動画の撮影場所としても利用させていただいています。コロナ禍の影響と高齢で営業の継続が難しい、というオーナーの話
を聞き、奈良のダンス文化を代表するこの場所を残さなければと、経営の引き継ぎを決意しました」と話してくれた。

そして、「経営者が代わったことでリニューアルという言葉を使いましたが、内装のリフォームはこれからです。愛好家の皆さん、競技選手、プロダンサーなど大勢の方が長年使用してきたホールの雰囲気は貴重なもので、短期間で作れるものではありません。今までの雰囲気、文化を守りながらも新しいシステムを導入していきたいと思っています」と話す諒子先生。お二人は、ダンス指導や競技だけでなく、社交ダンス文化を守り継承していくのもプロの役割だと思っている、と話してくれた。

恒例となっている「日曜日の500円パーティ」を継続しながら、ホールを利用するプロの先生たちの協力で、季節ごとにプロと踊るダンスパーティを主催する予定。ホールの未来に託す思いを訊ねると、「レッスンスタジオはレッスンだけを目的にその時間だけ生徒さんが訪れるというのが一般的ですが、ホールは違います。いろいろな目的でいろいろな人が出入りし、その人たちの交流によって楽しさが増し新しい何かが芽生えていきます。そして、その交流を社交ダンスとは違うジャンルの人たちや地域の人たちにも広げて、地域社会に貢献できるホールに成長させたいと思います」と答える竹田先生。

また諒子先生は「社交ダンスに出会い、自分の感情や想いと向き合い表現できるようになった経験から、ホールのコンセプトを„わたしがわたしに還る場所“にしました。等身大で新しい仲間との絆やダンスを楽しめる場所に、そして、自分自身と向き合う時間を過ごす大切な場所になってくれたらと思います」と答えた。

施設には200台の無料駐車場が完備されており、ドライブがてら練習に行くのも良いかもしれない。