※本記事は月刊ダンスビュウ2023年10月号（8/25発売）の82頁に掲載しています。

ジュニアからシニアまで多くのファンを魅了している、北海道を代表するアマチュア競技選手の大木大樹・大木風香ペア。二人の約10カ月間密着ドキュメント「社交ダンス双子ペア全国への挑戦」が2023年9月23日（土）　札幌テレビ放送「どさんこWEEKEND（毎週土曜11時55分～13時放送）」で約30分もの特別編として紹介されました。昨年2022年の10月8日（土）に開催された「北海道ダンス選手権大会」から今年6月18日（日）の「日本インターナショナルダンス選手権」までを追いかけ、二人のダンスの練習の様子や、日々の筋トレ、体幹トレーニング、ダンスを始めたきっかけや幼い頃からこれまでの歩みも振り返りつつ、学業、大好きなペットのことなど、日々の生活にも触れながら、二人のインタビューを織り交ぜ、大木ペアのダンスに向き合う思いと社交ダンスの魅力について深掘りした番組内容でした。明確な点数や答えが出ない競技だからこそ問われる自分たちらしさに日々葛藤してる二人。 「答えがないから突き詰めていくのが楽しさでもあるし、二人だということが自分の心を支えてくれる」と風香さん。「二人で踊ることが難しいところでもあり、それが社交ダンスにしかない魅力」と語る大樹さん。

日本インターナショナルダンス選手権大会ではファイナルに進出した二人。ファンとしては当然のように感じてしまいますが、「決勝のコールで何度自分の番号を飛ばされたことか…」と振り返る二人。 「自分の番号がコールされるときの感覚は何物にも代えがたい」と大舞台での心境を語る風香さん。華やかな大木組ですが、競技選手としては決して順風満帆では無く、いくつもの敗北を経験してきました。日本インターの結果は6位。支えてくれる家族への感謝の気持ちと「いつか一番高いところの景色を見せてあげたい」と風香さんはカメラの前で少しだけ悔しさを見せました。

大樹さんは「社交ダンスの沼かもしれないけど、一度入っちゃうとやめられなくなっちゃう。終わりなき戦いだからこそ、はまっちゃうのかもしれないですね」と社交ダンスの魅力を表現しました。

放送日の翌日が「北海道知事杯争奪北海道ダンス選手権大会」。大木ペアはこの競技会に出場し、アマチュアラテンアメリカン部門で優勝。ファンの声援に応えるように華々しいダンスで会場を湧かせました。二人は自分たちが信じているダンス、目指しているダンスをひたむきに作っていくことでしょう。これからも大木ペアの進化に期待を寄せながら
応援していきたいと思います。

レポート／宿谷真紀（Photo M*Studio)