目指せ仙台ジャズフェス!東北ダンスフェスティバル開催[東北TOPICS]
※本記事は月刊ダンスビュウ2023年7月号(5/26発売)の83頁に掲載しています。
2023年の4⽉に⼊ったばかりの花冷えの週末、仙台市中⼼部にある勾当台公園市⺠広場にて、「東北ダンスフェスティバル2023」が開催されました。2回⽬となった今年は2日間に規模を拡⼤。ステージには全81団体・千⼈以上のダンサーが出演し、体験型のレクチャーステージでは、8種類のダンスレクチャーが⾏なわれました。
社交ダンスからは、プロラテンチーム『仙台舞踏』に加え、アマチュアスタンダードチーム、東北⼤学競技舞踏部が3ステージに参加。社交ダンス体験会は〝ニューヨーク〟など⾒栄えのするステップで盛り上がりました。
このイベントを主催するのは、仙台を中⼼に活動するストリートダンサーの⽊下⼀樹さんです。東北ダンスフェスティバルを始めたきっかけから、社交ダンス界へのアドバイスまで、インタビューしました。
Q 東北ダンスフェスティバルを始めたきっかけは?
A コロナ禍中にネットでいろいろな⼈と雑談してたんですが、その中で「コロナ禍でウズウズしてるけど、どうしようもできないね」という⼈たちがグループを作り、コロナ禍のダンスについて語りました。最後に「コロナが終わったら、ここで集まった⼈たちでイベントやりたいね」という流れになり、実現したのが東北ダンスフェスティバルです。ジャンルに捉われない複合的なイベントとして、みんながハッピーになれるような「コロナ終わったね〜」と⾔い合えるようなイベントにしようと話しました。
Q 2年⽬となる今年は、どのような取り組みを?
A まずは、2デイズの開催にして、参加者(ダンサー)千⼈を想定したタイムテーブルを組みました。実際千⼈ちょっと集まってくれましたね。規模を拡⼤するにあたり、ストリート以外のダンス、社交ダンスやチアダンス、すずめ踊り、よさこいなどの代表者を実⾏委員に迎え、それぞれの価値観を共有することを⽬指しました。
Q 今後の東北ダンスフェスティバルの展望は?
A 5年後にはジャズフェスに追いつくことを⽬標にしています。そのためには、⽴ち上げメンバーがいなくてもイベントをできるようにするべきです。仙台七⼣の花⽕や光のページェントは毎年代表が代わります。⼈に依存するのではなく、イベントに⼈がつけば、同じ⼈がいなくてもやっていけるんです。それが叶う仕組みを5年で作りたいです。
Q ストリートダンサーである⽊下⼀樹さんから⾒た、社交ダンスのイメージは?
A 率直に⾔うと『⼤⼈の⽅が踊る上品なダンス』です。でも、ウッチャンナンチャンの番組を⾒ていたので、結構激しいなぁというイメージもあります。
Q 社交ダンスを広めていくには、どうしたらいいでしょう?
A 僕らの業界(ストリートダンス)のフォーマットに近い感じになってしまいますが、SNSなどで積極的に露出していくことと、社交ダンスの何がいいかを明確に提⽰することだと思います。⼀般の⽅が社交ダンスをやるには、何が必要で、レッスン代はどのくらいかかるのか、相場を教えてほしいです。例えばメリットとして「この⾦額でこんな楽しいダンスができます」とか「こうしたら痩せますよ」など、みんなが漠然と考えている社交ダンスのイメージから、明確にこれっ!というきっかけを与えられれば、とりあえず⼊ってきてくれて、続けるかどうかは先⽣やスタジオ次第になると思います。
レポート/木下なつ(プロダンサー・ライター)
https://www.tohokudancefestival.com/