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介護事業所「デイサービスくじら」で「くじらのペアダンス」[関西TOPICS]

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※本記事は月刊ダンスビュウ2023年4月号(2/27発売)の80-81頁に掲載しています。

昨年2023年11月に事業を開始した枚方市にある地域密着型通所介護事業所「デイサービスくじら」が、デイサービス利用者に楽しくリハビリに取り組んでもらえるようにと、社交ダンスを基本にした「くじらのペアダンス」を考案。制作に携わった社交ダンス教師と12月に利用者体験を行なったところ利用者やその家族から好評を得、今年から本格的に事業サービスに取り入れることになった。

「くじらのペアダンス」は、一般的な社交ダンスとは少し違うが、ホールドして左右、前後にステップを踏む。強いて言うならホールドして踊るスクエアルンバに似ている。「今までトレーナーとして多種のパフォーマーやアスリートと接し、ぞれぞれのパフォーマンス技術に触れてきましたが、その中で社交ダンスの教師がホールドして生徒さんを転倒させずに難しいステップで踊る場面を見て、その„転倒させない技術“のすごさに驚きました」と笑いながらも、「転倒しないように支えられて運動することと、転倒を気にせず自ら足を進めて楽しく運動することには大きな違いがあり、運動機能改善効果にも差が出てきます。このことからも、社交ダンスが個人個人の機能を改善するエクササイズに適していて、しかも楽しくメンタルケアにも適していると考えました。しかし、一般の社交ダンスをそのままリハビリに使用することはできません。そこで、介護が必要な人たちでもできる社交ダンスをTAPに依頼しました」と話すのは事業所運営法人(株)SHP.SKY代表の黒田治彦氏。

TAP(トータル・アドバイス・パートナーズ)は、様々な分野のプロが集まり、様々な目的や問題を解決するために新しいプログラムを創造していく研究開発チーム。今回のペアダンスを作成した日野義将先生(TAP代表)は、「社交ダンスの基本的要素を損なわず、音楽に合わせて楽しく体を動かせるペアダンスを考えました。その理由が、『相手を転ばさない社交ダンスのテクニック』と聞いて、普段、全く意識していなかったことなので、とても驚きました。黒田氏の原案やアドバイスを受け、要介護の利用者にとって苦手な動きや複雑な動きを排除し、ホールドして左右、前後に動くステップを中心に構成しました」と話してくれた。そして、「12月の体験会では、利用者さんたちがとても楽しそうで、”デイサービスでの体験、ペアダンスを踊ったことを生き生きと話してくれました” “無口だった利用者さんが体験会のあとおしゃべりになりました”などという話を後日聞き、大変嬉しく思いました。私共の事業所だけでなく、日本全国の介護事業所が心身機能回復のリハビリの場に止まらず、利用者さんにとって楽しい場所になることが私の夢です。クジラのペアダンスがその足掛かりになればと思っています」と話す黒田氏。

私たちが踊る社交ダンスのテクニックが介護の現場で役立つ、そんな嬉しい展開に興味を持った方はYouTubeのTAPチャンネル「くじらのペアダンス」をぜひご覧あれ!

問い合わせ先

くじらのペアダンス動画

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