東北ブロック初のA級昇級!仙台の加賀組にインタビュー[東北TOPICS]
※本記事は月刊ダンスビュウ2023年3月号(1/27発売)の83頁に掲載しています。
宮城県仙台市在住の加賀雄⼤・康⼦組(カガダンサーズサポート)が昨年度、JBDF東北ブロック70年の歴史上、初めて東北在籍のままJBDF東部A級に昇級の快挙です。昇級確定から1カ⽉ほど経った昨年2022年末にインタビューしました。
―A級昇級おめでとうございます。今のお気持ちは?
「まだあまり実感が湧いていないです。B級戦は2016年の後期に準決勝に⼊って以降、ずっと準決勝⽌まりで、2022年前期のB級戦も、正直なところ、きっと難しいだろうなぁと思っていました。ただ、B級戦数カ⽉前から、⾃分達の中でダンスが急に噛み合った感覚があったので、その踊りで勝負してみたいなと。
結果にとらわれず、⾃分達のベストを尽くすことに集中しました。結果、初めて決勝に進むことができ、優勝まですることができました。それが⾃信に繋がり、ジャパントロフィー、東部⽇本で準決勝に⼊り、全関東では5位⼊賞、後期B級戦を待たずにA級昇級を決めることができました」
―前期B級戦の翌⽇からイタリアとイギリスへ留学に⾏かれましたね?
「直後に留学に⾏ったことで、B級で優勝したことを良い意味ですぐに忘れることができました。2年半ぶりの留学だったので、それはもうボコボコにされました。でもそれが逆に良かったです」
―これまでも積極的に海外留学に⾏かれていますが、その魅⼒は?
「海外は次元が違うダンサーがいっぱいいるので、⾒るだけでも刺激になるし、その⼈たちと⼀緒に練習したり競技会に出たりすることで、想像以上に成⻑できる。⽇本では得られないものが沢⼭あります」
―A級昇級を受けて周りの反応はどうでしたか?
「とにかく、⽣徒の皆さんが喜んでくれました。⼀番恩返ししたかったのが、ずっと⽀えて下さった⽣徒の皆さんだったので。それが嬉しかったですね」
―前例のない東北ブロックからのA級昇級でしたが、意識していたことは?
「PDCA(※)をとにかく早く回すことです。考えてもなかなか実⾏に移せないことが多いと思うんですけど、現役でいられる時間には限りがあります。海外に何度も⾏くこともその⼀つです。お⾦はかかりますが、それ以上に得るものがあります」
―お⼆⼈が競技ダンスで⼤事にしていることは?
「とにかく⾃分⾃⾝が上⼿くなること。それをもって、相⼿の意志を汲んで踊ること。⾃分が得意なことはやって、相⼿が苦⼿なところは埋めてあげて、コミュニケーションをとりながら同じゴールを⽬指す。ある海外のコーチャーには、ビジネスと同じだと⾔われました」
お⼆⼈は岩⼿⼤学で出会い、共に競技ダンスを始めましたが、カップルを組んだのは卒業後。東北ブロックにこだわったのは、加賀雄⼤先⽣が⼤学時代に習っていた吉⽥剛先⽣(吉⽥ダンススクール)の元でプロになりたかったからだそうです。上京することは考えたことがなかったとか。東北内外の競技会を知り尽くしているお⼆⼈に、【東北あるある】を聞いてみました。
「⼊場無料の試合があるので、気軽に応援に⾏けます。それから60歳前後のプロが普通に競技会に出ていて、東北は最終予選から始まり、準決勝から決勝まで、ほぼ連続のことが多く⼤変なのですが、そういう先⽣が踊っているのを⾒ると、頑張ろうって思います」
―最後に今年の抱負をお願いします!
「東北の社交ダンス業界を盛り上げることと、より魅⼒的なダンスを⽬指しつつ、全⽇本で準決勝に⼊れるよう頑張ることです」
お⼆⼈の活躍をこれからも応援しています!
レポート/木下なつ(プロダンサー・ライター)
カガダンサーズサポート
宮城県仙台市青葉区大町2-10-24 La casa miaビル2F【地図】
https://kds-sendai.com/